水石 知っていますか?
水石を知っていますか?
私の趣味の一つに水石というものがあります。
水石(すいせき)とは、山水景石の総称です。水石は、一石のなかから大宇宙を感得する物で、趣味の中でもっとも奥を極めたものといわれます。また、水石と 盆栽は車の両輪ともいわれています。自然芸術趣味の極致といわれる水石は、日本的美意識の神髄です。水石の観賞は、大自然に心あそばせ、すぐれた山水景石 や姿石、紋様石を見て森羅万象を感じ、自然の風物詩に溶けこんでゆく幽玄な侘び寂びに通じる沈潜した無限の世界があります。(日本水石協会HPより)
ただの一石に自然の風景を見出すなんとも日本的にな文化です。
以前にNHKの美の壺でも取り上げられたことがあります。(タモリクラブでもあったような・・・)
水石の石は、宝石などではなく、本来ならばただのその辺にある普通の石です。(主に川にある石)河原にある形の良い石を、大切に愛で長い間をかけて養石(水石を育てる?の意味)され、時代がつき、さらに一石に価値を見出されていくものです。
こちらの写真の石は鞍馬遠山石です。どうですか?遠くの山の風景が見えてくるようではないですか?このように、一石の中に自然や森羅万象を感じるというなんとも小難しい、趣味です。※石の下の茶色い部分は、石の底の形に合わせて手彫りで作った台になります。(素材は高級木材の紫檀です。)
本来ならば、床の間に花台(卓)に水石飾りで楽しむものですが、私の場合はたまにテーブルに置いて眺めております。
(写真:風流盆栽様よりお借りしました。)
もちろん古いものだけではなく、新しく採取した石を飾る方も多くいらっしゃいます。「探石」といい、河原に出向き好みの石を探すなんてこともします。私も実家に帰ったときは時間を見つけて、近くの多摩川河川敷に探石に出かけます(いまだにこれだ!という石には出会えていませんが)
探すにしても、購入するにしても自分で手に入れた石には思い入れがあるもので、眺めてみたり、触ってみたりしていると何とも気持ちが落ち着くのです。
外国の方が知っている日本の文化
この水石、実は海外でも結構有名で、毎年開催される水石展には海外からのお客さんも結構いるのです。また、海外の盆栽展なんかもたくさん開催されています。
(参考写真:blog.esprit-bonsai.com)
昔の楽しみは、展示会・交換会・・では今の時代は・・
この水石という趣味は日本では昭和40年ごろに爆発的な人気が出ましたが、その後下火になりました。私もそのころを知るような年でもありませんが、石の産地の河原の石がなくなるような勢いだった聞いております。
そのころのような人気は無理にしても、このデジタルの時代に、落ち着きと日本文化の趣味としてもう一度、スポットがあたってもいいのではないかと思います。
ツイッターやインスタグラムでは毎日たくさんの太陽や月草花の写真がアップされています。石もあってもいいじゃない!と思います。
若い方がやるような趣味ではないことは重々承知していますが、ネットを使って興味のある人が持っているの水石の発表や、自慢ができる場所があれば少しは盛り上がるかなと思います。
需要があまりなさそうですが、今後も自分の勉強もかねて水石の事について書いていきます。
参考サイト